縦(length)84.3mm　横(width)82mm　切羽台厚さ(thickness)5mm　※耳際(edge)5.5mm
重量(weight)186g
鉄地四ツ木瓜形高彫 真鍮覆輪両櫃穴真鍮小縁
made of iron, Mokko shape

　真鍮や素銅などの針金で周囲を巡らせた図柄が特色の信玄鐔（注）と呼ばれる鐔は、無骨で素朴な味わいが魅力である。
表面に表出した自然な朽ちこみが槌目地様の効果を創出し、変化に富んだ陰影を見せている。特徴的な文様は、通常は地面と素材を違えた素銅や真鍮の針金を用いて象嵌されるものであるが、この鐔は針金象嵌を模した鉄高彫となっている。細かな手技の巧みがいぶし銀のような渋い輝きを放つ作。

　注 一説には文様が信玄袋に似ていることからその名前が付けられたという。