k3197
鐔 銘 義一(花押) 雪月花図
保存刀装具鑑定書

Tsuba
signature Yoshikazu(Kao) "Setsugekka" (snow, moon and flower)
Hozon certificateby NBTHK

ご成約を賜りました Sold out
鐔 銘 義一(花押) 雪月花図

(length)60.4mm (width)48.7mm 切羽台厚さ(thickness)4.3mm
重量(weight)80g
四分一地障泥形高彫色絵布目象嵌 made of Shibuichi, Aori shape, iroe
江戸時代後期 late Edo period

 200余年の泰平の世を数えた江戸時代。長きにわたる平和な時代が築き上げた社会と、鎖国政策の壁に遮られながらも間近に迫りくる近代化、異国文化の蠢動も感じながら、文化は爛熟を見る。それは金工の世界も例外ではなく、後藤一乗、田中清壽、そして加納夏雄…。幕末から明治という時代は、これらの名工たちが鏨を振るい名品を生み出した時代でもあった。
 この作もそういった綺羅星のような名工たちの作に大きく影響を受けたことが見受けられる。淡い色彩の四分一地を背景に、雪月花を工夫を凝らした技法で表現している。切羽台の猫掻鑢やごつごつとした梅樹の幹の大きな洞の表現は濱野派にも良く見られ、雪花文というモチーフに部分的に用いられている打ち込み風の技法は後藤一乗の、そして霞んだ風合いを狙った布目象嵌や耳の仕立には田中清壽等多彩な影響が色濃く見て取れる。





Ginza Choshuya FineswordGinza CHOSHUYA